ALPS処理水(トリチウム水)微生物除染の経済産業省受入決定のお知らせ

本年6月29日に投稿の拙ブログ記事「福島原子力発電所放射能汚染水・多核種除去設備等処理水の微生物除染実施決定のお知らせ」に記述の決定内容につきましては、「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」に対して今まで何をしていたのかということの問題指摘をされてしまうことから、これに対処する説明資料を作成された上で、9月下旬ごろ委員会の委員長及び複数の委員らより厚生労働大臣に小委員会作成の報告書改訂版として提出されましたものの、閣議にて微生物除染実施の承認は保留とされた模様でした。

 

そこで、先月下旬に経済産業大臣宛てに「多核種除去設備等処理水の水素の放射性同位体の生化学によるヘリウムへの転換について(ご提案)」をお問合わせメールフォームにてお送りしたところ、今月2日(月)に大臣は提案通りにALPS処理水(トリチウム水)中の放射性トリチウムの微生物による除染をお受入れになられた旨を、当方のハイヤーセルフとしてのスーパーセルフ様よりお伺いいたしましたので、ご報告させていただきます。

 

なお、ご提案内容の要旨を以下に公表させていただきますので、御参考いただければ幸甚に存じます。

 

 

「多核種除去設備等処理水の水素の放射性同位体の生化学による

ヘリウムへの転換について(ご提案)」の要旨

(1)「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会報告書」では、ALPS処理水の中のトリチウムの処理に関しましては、残念ながら微生物による処理方法は全く検討しておられないことが分かりました。

(2) ところが、放射能汚染土壌の微生物処理による除染では、日数経過とともに放射性セシウム濃度が大幅に低減して、例えば半減期の30年を1ヶ月前後に短縮しているデータが得られておりますし、EM技術を用いればEMの光合成細菌が、ALPS処理水の中に残る水素の放射性同位体であるトリチウムを、放射されるβ線を利用しながら短期間でヘリウムに転換しますので、トリチウム由来の放射能の除染が可能となる筈であると思量されます。

(3) 微生物処理が検討されなかった原因は、物理学教育に携わる方々は如何程事実であったとしても理論的に説明できないことは正統科学として容認しないとの意向であり、物理学を少しでも学んだ人たちは、微生物が放射能を消せる筈がない、常温での原子転換は起こり得ない、との認識からエセ科学、またはトンデモ学説としてレッテル貼りをしているためであることが分かりました。

(4) 添付資料の「ロシアにおける新発見の核変換技術」で説明されておりますように歴史的な重要性を有する技術革命が公表されまして、既にロシアで「化学元素の変成と化学元素のアイソトープ転換の微生物学的方法」と題する特許が取得されていますし、この特許情報の「効果」の欄には「廃棄物元素の放射性同位体を安定同位体に転換して核廃棄物の不活性化を実行することを可能にする」と記載されています。

(5) 2019年7月、日本学術会議物理学委員会物理教育研究分科会の委員の方に、微生物は放射性セシウムである55Cs137のバリウム56Ba137への壊変を働き掛けるとした当方作成の「微生物による放射性元素の安定元素への壊変の理論的仮説」を納得していただきまして、そのレッテルを剥がすことに全面的にご協力いただくこととなりました。

(6) EM技術によって放射能汚染物の除染が可能となっている現状から、ALPS処理水のEMによる除染に関しましては、ALPS処理水すなわちトリチウム水の水分子を構成しているトリチウム由来の放射能をEMにより除染することによって、環境基準を満たすEM処理水にすることで放出可能となることを御理解いただけるものと思量いたします。

(7) この処理水の現実的な解決策として海洋放出或いは水蒸気放出を列挙されておられますものの、何れの場合も徹底的に風評被害への対策を講じるべきであるとされておられ、これに関しましてはEM技術の採用によって放射能除染を行なうことで根本的な対策とすることが良策であると存じます。

「シントロピー(蘇生)の法則」販売禁止措置の撤回発言について

6月29日に「福島原子力発電所放射能汚染水・多核種除去設備等処理水の微生物除染実施決定のお知らせ」を拙ブログに投稿いたしましたが、本件に関して「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」とされましては、今まで何をしていたのか、ということを問題指摘されそうだということで或る委員の方から当方に相談がありましたので、これまで微生物処理を検討されなかった理由を考えてみますと種々ある中で、最大の問題は2011年に出版された「シントロピー(蘇生)の法則」と題された書籍(注)が販売禁止にされていたことでした。

 

(注)比嘉照夫著「シントロピー(蘇生)の法則」(NPO法人地球環境・共生ネットワーク刊、2011年)で、究極の放射能汚染対策と東日本大震災復興への道筋が記されています。

 

その後、この或る委員の方は、販売禁止に措置された某大学の物理学教授にお話しされまして、某物理学教授が「販売禁止にしたのは間違っていた」と認められ、販売禁止を撤回されたことを今月3日、当方のハイヤーセルフであるスーパーセルフ様よりお伺いいたしましたので、お知らせさせていただきます。

 

なお、今になって振り返ってみますと、実は福島原子力発電所事故による放射能汚染土壌の除染には微生物処理を用いることが有効であることは、微生物の専門家の提出されていた主に放射能汚染土壌に対する微生物処理の結果を見れば明らかなことでしたので、微生物処理が採用されない理由を調べましたところ、民間ボランティア活動による微生物での除染作業の指導者は、「EMが放射能を消している」、或いは「微生物による原子転換」と表現されているために、物理学教育に携わる方々は如何程事実であったとしても理論的に説明できないことは正統科学として許諾しない、との意向のようですし、物理学に少しでも興味を持つ人たちは、微生物が放射能を消せる筈がない、常温での原子転換は起こり得ない、との認識からエセ科学、またはトンデモ学説とのレッテルを貼って承認しないということが原因であると思量されました。

 

そこで、この件に関しましては、昨年7月に日本学術会議物理学委員会物理教育研究分科会の委員の方より、当方のつくり出した「微生物による放射性元素の安定元素への変成の理論的仮説」をご許諾いただき、おまけに上記のレッテル剝しにご協力いただくこととなったことが大きな要因で、最初の大きな壁を打ち破ることができたと言えると存じます。

福島原子力発電所放射能汚染水・多核種除去設備等処理水の微生物除染実施決定のお知らせ

 福島原子力発電所にて常時発生の、放射能を有する汚染水(注1)は、多核種除去設備等で大部分の放射性物質を除去したものの、水素の放射性同位体の三重水素(トリチウム)は除去できず、そのトリチウムが水分子の水素1原子または2原子を構成しているトリチウム水としてタンクに溜まり続けていますが、年内でタンク建設を中止するために2年後には計画した容量に到達して満杯になると見込まれている、という問題が表面化しています。 

 

 (注1)原子炉の内部に残る、溶けて固まった燃料デブリに水を掛けて冷却していますが、これによって高濃度の放射性物質を含んだ「汚染水」が発生し、原子炉建屋内に滞留しています。さらに、地下水が損傷した原子炉建屋に流れ込むことや、破損した建屋の屋根から雨水が流れ込むことにより、汚染水が増加しています。 

 

 そこで、先月下旬から今月上旬にかけて、東京電力エネルギーパートナー株式会社の福島復興推進室へ、多核種除去設備等処理水(ALPS処理水またはトリチウム水)を微生物(EM技術)により除染することができることの説明文書、資料等を送付したところ、「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」にてトリチウム水の水分子を構成する放射性化学元素のトリチウムを異族体の化学元素のヘリウムに変成することによる除染にEM技術を採用することが決定され、今月中旬にテストが行なわれてその結果が良好であったことから、今月19日、同委員会にてこのトリチウム水を微生物で除染して海洋へ放出することが決定されたとのことです(注2)ので、ご先導いたすものです。 

 

 (注2)当方のハイヤーセルフのスーパーセルフ様よりお伺いいたしました。 

 

 実は、昨年7月、福島原発事故による放射能汚染問題の打開策として、微生物除染への理解困難者を説得するために、横浜国立大学大学院名誉教授でグリーン水素研究センターの太田健一郎センター長に日本学術会議物理学委員会物理教育研究分科会の委員の方のご紹介をお願いしましたが、その結果、同委員でおられる日本原子力開発機構原子力科学研究部門の岡眞先端基礎研究センター長にご連絡いただきまして、つくり出した「微生物による放射性元素の安定元素への変成の理論的仮説」(資料1)をご許諾いただきまして、おまけに微生物による除染に対してトンデモ学説やエセ科学とするレッテルが貼られていることから理解のための壁となっていますので、このレッテル剝しにご協力いただくこととなりました。 

  

 この様な、既述の無上の喜びとする結果の要因として「微生物学的方法による化学元素のアイソトープ転換の特許情報」(資料2)にお引合せの、指導的なロシアの化学者、ビクター・ミハイロビッチ・クラショフ氏とタマラ・ウラジミロフナ・サフノ夫人が発明者、出願者として公告された「化学元素の変成と化学元素のアイソトープ転換の微生物学的方法」及び心の解き放たれたランス・シュトラー氏が著された「ロシアにおける新発見の核変換技術」(資料3)をご案内したことが挙げられます。 

 

 また、今回のために「光合成細菌による放射性元素の安定元素への壊変の理論」(資料4)もつくり出しましたのでご紹介させていただきます。 

 

 ここから先、放射能汚染土壌の内、掻き取ったフレコン入り土壌及び中間貯蔵除去土壌等の微生物による除染にも取り組む予定にしております。 

 

 

(資料1微生物による放射性元素の安定元素への変成の理論的仮説 

 

 光合成細菌等の放射能耐性を有する微生物は、細胞内に放射性セシウムである55Cs137を取り込んで、安定したバリウム56Ba137への壊変を促進しますが、この目的は、放射性セシウムが壊変する際に放出される0.514MeVのβ線のエネルギーと0.662MeVのγ線のエネルギーを獲得して、アデノシン二リン酸(ADP)+リン酸 ―> アデノシン三リン酸(ATP)の反応を行なうことです。一般に生物は、細胞内のATPにエネルギーを蓄積して、このエネルギーを生命維持活動に利用しています。 

 

 なお、放射性壊変につきましては、以下の説明を引用させて頂きます。 

 

 放射性壊変: 下図はセシウム 137 (Cs-137) が放射性壊変を起こしてバリウム 137 (Ba-137) に変わる過程を示している。 137 が質量数で、セシウムの原子番号は 55 だから、Cs-137 の原子核は 55 個の陽子と 82 個の中性子で構成されている。 Cs-137 はβ線 (電子) を放出して崩壊する。 原子核から電子が放出される際に中性子が陽子に変わるので、質量数は不変のまま陽子が 56 個になる。 陽子の数が 1 個増えたので、この原子はセシウムではなく、原子番号 56 のバリウムに変化したことになる。 Cs-137 のβ崩壊には 2 種類ある。 1 つは 0.514 MeV のエネルギーをもつ電子の放出 (94.4%の確率) で、もう1つが 1.176 MeV のエネルギーをもつ電子の放出 (5.6%の確率) である。 前者の場合、生成したバリウム原子核は不安定で、引き続き 0.662 MeV のエネルギーをもつγ線を放射し、後者の場合と同じ Ba-137 になる。 したがって、0.662 MeV のγ線が検出されれば、Cs-137 が崩壊して Ba-137 に変わったことが分かる。 

 

 「 セシウム(Cs)137の壊変(崩壊)」の図は省略させていただきますが、この図は、以下のURLに示されています。

http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~f-hasebe/Nuclear/Step1b.html

知っておきたい放射線のこと, 高校生のための放射線副読本, 文部科学省 (2011)より 

 

出典:北海道大学大学院環境科学院地球圏科学部門、初めての放射線計測-放射線のエネルギー 

http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~f-hasebe/Nuclear/Step1b.html 

 

令和元年(2019年)6月13日 

海陽センター 

 

 

 (資料2微生物学的方法による化学元素のアイソトープ転換の特許情報 

 

  1. 知的財産のためのロシア連邦サービス  

特許番号:RU 2563511 C2 

出願  :2014119570/10, 15.05.2014 

出願公開:20.04.2015 

登録日 :20.09.2015 

表題:“Microbiological Method of Transmutation of Chemical Elements and Conversion of Isotopes of Chemical Elements” (化学元素の変成と化学元素のアイソトープ転換の微生物学的方法) 

RU 2563511 C2の要約: 

分野:バイオテクノロジー 

物質:放射性化学元素またはそれらの同位体を含む放射性原料は、可変原子価を持つ元素の存在下で、チオバチルス属細菌の水懸濁液で処理される。 放射性原料は、鉱石または核サイクルの放射性廃棄物として使用される。 この方法は、ポロニウム、ラドン、フランシウム、ラジウム、アクチニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラン、ネプツニウム、アメリシウム、ニッケル、マンガン、臭素、ハフニウム、イッテルビウム、水銀、金、白金、およびそれらの同位体を得るための手段を与えられる。 

効果:本発明は、貴重な放射性元素を得ること、廃棄物元素の放射性同位体を安定同位体に転換して核廃棄物の不活性化を実行することを可能にする。 

 

出典:https://ja.scribd.com/document/383917311/PATENT-en 

翻訳:浜野 

 

  1. ヨーロッパ特許事務所の”Espacenet”  

書誌データ:Ru2014119570(A)―2015-04-20 

表題:“Microbiological Method of Transmutation of Chemical Elements and Conversion of Isotopes of Chemical Elements” 

 

出典:https://worldwide.espacenet.com/advancedSearch?locale=en_EP 

 (注)上記表題の発明が記載されていました(2017年3月30日)が、現在は特許検索でヒットしません。 

 

令和元年(2019年)6月3日  

海陽センター 

 

 

(資料3ロシアにおける新発見の核変換技術 

 

出典:Renegade Tribune, Transmutation Technology Breakthrough in Russia, January 30, 2017 

http://www.renegadetribune.com/transmutation-technology-breakthrough-russia/ 

 

2017年1月30日 

心の解き放たれたランス・シュトラーによって 

 

 ロシアの科学者たちは、原子の陽子を変えたり、原子自体を変えたりすることができる技術を首尾良く創り出して、ある元素を別の元素から作ります。画期的な成果はスイス・プレス・クラブによってスイスのジュネーブで発表され、彼らのウェブサイトで見ることができます。 

 

 「皆さん、こんにちは。今日、ここジュネーブで、その技術の発見を公表していますが、それは誇張することなく、歴史的に重要であると言えます。さて、この発見と技術の本質は、化学元素を他の元素とその同位体に変換するための工業的方法の開発に要約されます。今日、私たちがあなた方に示さなければならないのは、如何なる原子炉もなしで、元素の核変換を得るための重水やその種の何もなしでの核変換です。 

 

 化学元素の変換での私たちのアプローチは、本質的に生化学的なものです。この技術開発の経済的文明的意義を完全に把握することは時期尚早です。この発見が技術的プロセスに新たな章を開きそうな紛れもない革命であると言っても過言ではないでしょう。それはありそうもなく聞こえるかもしれませんが、これは事実です。この発見と技術の企画者たちは、指導的なロシアの化学者、タマラ・サクノ夫人とビクター・クラショフ氏です。彼らは、化学元素の変換のためのこの方法を発見するのに尽力してきた研究者の権門の肩の上に立つ理論的および実験的な科学者です。 

 

 著者らに代表される人類は、物質の変換のためのこの方法を発見しました。それは、おそらく電気の使用によって変更されたのと同じくらい深く、おそらく一層より深く今日の世界の様相を変えそうです。」 

 

 この発表は2016年6月に静かに行われましたが、私たちはおそらくこの発見の潜在的な重大さに気づく前に、つまらないものはまだ解決する必要があります。覚えておかなければならないのは、これは7か月前に行われたが、大規模に発表されていなかったとしても、これが現実的でも重要でもないということではありません。この発見が実際に現実のものであれば、この種のテクノロジーが世界に公開されるためには、多くのことが議論され、実行される必要があるということは、まだ完全に道理にかないます。 

 

 これが私たちの日常生活への混乱を最小限にするような方法で行われるように、多くの議論や計画を研究する必要があるでしょう。上記の発表で述べたように、経済的および社会的事態の波及は依然として完全に理解されねばなりません。 

 

 私や他の多くの人は、これがまさに単に「世界に公開される」ように望んでいますが、これが適切に行われるためにさまざまなシナリオが配置され、議論されているということが最も可能性が高いです。 

 

 私たちはまた、より多くの権力と支配を獲得することに基く私たちの世界で起こっている現在の地政学的な出来事も念頭に置かなければなりません。それはこの記事の範囲外ですが、それでもなお、この複雑な状況において政治が殆ど確実に役割を果たしていることは認められなければなりません。これが、米国とヨーロッパの多くがそれほどロシアを非難する理由の1つでしょうか。それの一部は、ロシアが潜在的に私達の世界を変え、エネルギー使用のための石油とガス依存から私達を取り除く技術を持っているということでしょうか。 

 

 アメリカにも自由エネルギー技術がありますが、それをリリースしないことを選択したことも忘れないでください。 

 

 ブライアン・オーレアリ 博士、Ph.D、科学者、作家、プリンストン大学及びコーネル大学物理学教授、そして元NASAの宇宙飛行士はかつてフリー・エネルギー技術について次のように述べました。 

 

 「新エネルギー技術が世界中で解放されるべきであったとすれば、その変化は深く、それはすべての人に影響を及ぼし、それはどこにでも適用可能になるでしょう。これらのテクノロジーは、世界の歴史の中で起こってきた絶対に最も重要なことです。」 

 

 ロシアの科学者からのこの発表に起因するものはまだ分からない一方で、どちらかと言えば、私たちはこのような技術の現実を私たち自身や他の人たちに知らせることによって、この種の技術や他のフリー・エネルギー技術の発表を推進する動きを全員手助けすることができます。あなたが望むなら、あなたがこの記事を好むかもしれないと感じる他の人とこれを共有してください。フリー・エネルギー・クリップやドキュメンタリーを検索して視聴してください。禁断の科学、エネルギーの進化、ゼロポイント・エネルギーの探求のような本を読んでください。 

 

 すべての思考や行動が量子世界に影響を与えるので、この技術の現実に気付き、調和する人々が多ければ多いほど、これを私たちの世界に顕在化させるのを助けるために作られる勢いがより大きくなります。 

 

 ジュネーブのロシアの科学者による発表全体を見たい人は、以下のビデオを見てください。 

 

翻訳:浜野 

 

令和元年(2019年)6月4日  

海陽センター 

 

 

(資料4)光合成細菌による放射性元素の安定元素への壊変の理論 

 

 光合成細菌等の放射能耐性を有する微生物は、その細胞膜の外側に接触している放射性トリチウム水であるHTOのTに対して、安定したヘリウムHeへの壊変を促進しますが、この目的は、放射性トリチウム水が壊変する際に放出されるβ線の最大エネルギー18.6keV、平均エネルギー5.7MeVを獲得して、アデノシン二リン酸(ADP)+リン酸 ―> アデノシン三リン酸(ATP)の反応を行なうことです。 

 一般に生物は、細胞内のATPにエネルギーを蓄積して、このエネルギーを生命維持活動に使用しています。 

 

 ここにおいて、三重水素(トリチウム)の自然崩壊による物理的半減期は12.3年ですが、この場合の水素-3(H-3)からヘリウム-3(He-3)への放射性壊変の移り変わりは、下記の如くに説明されます。 

 トリチウムの質量数は3ですし、水素の原子番号は 1 ですから、トリチウムの原子核は陽子(1 個)+中性子(2 個)でできていると表現されます。 H-3 の中性子の1個は崩壊してβ-線 (陰電子) を放出します。 この際に中性子が陽子に変わるので、陽子(2個)+中性子(1個)になりますが、質量数は3のままです。 

 これらによれば、陽子の数が 2個になるので、トリチウムからヘリウムに原子転換します。 

 

令和2年(2020年)5月26日  

海陽センター